環境や社会に配慮したテキスタイルとマテリアルを「ECOARCHⓇ（エコアーチ）」と総称し展開しています。

従来廃棄される衣類などのポリエステル繊維を培地としてリサイクルすることで、人々がサステナビリティに親しみを感じるライフスタイルの実現を目指すプロジェクトです。普段着用している衣料品などを廃棄するという概念を捨て、循環させ、緑を増やすことで、環境に良い活動をより多くの人々が感じるきっかけになればという願いを込めています。

スタイレムはインド企業NSL社とパートナーシップ協定を結び、独自管理によるトレーサブルオーガニックコットンを栽培しています。種の選定から綿花栽培、糸の生産、GOTS認証の発行までをスタイレムが管理、トレーサビリティの担保のため、オーガニックでなかった綿花畑を4年の年月をかけてオーガニック化して種から見守っています。

水の代わりに超臨界流体＊状態の二酸化炭素を使って染色した無水染色素材です。染色工程における大幅な節水が可能で、また汚染水を発生させないため、ZERO AQUAⓇを使用した使用した製品が広まることで、地球環境にとてもポジティブなインパクトを与えることができます。私たちの未来のために、次の世代のために、共に手を取りZERO AQUAⓇの輪を広げていきたいと考えています。

特定堆肥場＊において約1年で水と二酸化炭素に分解される特定堆肥中分解性ポリエステル素材で、焼却処分に比べて、廃棄時のCO₂排出量を約40％削減することが可能な地球環境にやさしい素材です。これまでの生分解性素材と違い、従来のポリエステルとほぼ同様の工程で生産することができます。

＊特定の環境を備えた提携施設が管理する堆肥場　　

カポックは、東南アジアで栽培されている落葉高木の一種で、その実から採れる繊維は高機能で、非常に軽量で保温性に優れ、防虫性、撥水性も認められています。また、綿花のように栽培過程で大量の水や化学肥料を必要とせず、木を伐採することなく実を摘み繊維を採る自然環境にやさしいサステナブルな素材です。当社では、ダウンの代替えとしてのヴィーガンダウンや中綿、寝具などのライフスタイルの分野で活用を広げます。

日本では1998年以降、飼育中に毛刈りされた羊毛の処理施設がなく、多くが未活用になっていました。2019年に「日本の国産ウールを使い、日本の工場で、日本製のウールプロダクトを作る」を目標にジャパンウールプロジェクト（以下JWP）が発足、スタイレムはそのコンセプトに共感し2021年より参画しました。

世界では近年、全ての部分を余すことなく活用できるサステナブルで有用性の高い素材として、生産・利用の両面で急速な発展を遂げています。アパレル分野ではコットンの代用品としても注目されています。日本においてはこのような背景のもと、北海道ヘンプ協会が普及啓発活動を行っており、スタイレムは同協会に加盟し活動の支援を行っています。